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2015/02/28

日本史の謎は「地形」で解ける

著者は、建設省で建設行政に携わっていたという人。
いわば土木建設のプロが書いた「日本史の謎は地形で解ける」(竹村公太郎、
PHP文庫)は、まるで推理小説を読むような展開で、目からウロコの面白さだった。

「さまざまな歴史上の出来事の原因を、歴史学者は動機とか人間関係など人文的な
アプローチで突き止めようとするが、そうすると様々な意見が出て収拾がつかなく
なる。ところが、地形や自然環境の観点から見ると、簡単に結論が出てしまう。」

そのような観点に基づいて、いくつもの歴史的事件を取り上げている。

18世紀に世界最大の100万人都市になった江戸。その礎を造ったのが家康の数々の
土木工事だった。あらためてそう言われてみると、家康の優れた為政者としての
顔が見えてくる。タダモノじゃない。

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(家康が最初に造った運河「小名木川」は、行徳から塩を運ぶための河ではない
という)

誰もが知っている忠臣蔵の話も、この著者によるとまったく異なる事件になる。
この事件を徳川幕府は利用したのか?

2
(東京の佃島。家康はなぜ大阪から漁民を連れてきたのか)

江戸がらみの話題は舞台が身近にあるので親しみやすいが、それ以外にも
興味深い内容が盛りだくさんだ。

「強大なモンゴル軍が日本とベトナムを攻略できなかったのは、その自然環境に
あった。広大な平原でこそモンゴル軍はその威力を発揮できる。でも泥だらけの
湿地と森林と険しい山岳地帯での戦い方は知らない。」

たしかに、言われてみれば納得できる。

「なぜ江戸無血開城が実現したか」「なぜ京都が都になったか」等々、どれも
面白い内容だった。

著者が「B型肝炎ウィルスの亜種分布」のことを知ったという「白い夏の墓標」
(帚木蓬生著)を、さっそく図書館に予約した。

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日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

コメント

この本、面白そうだなと思ってました。
たまたま先週調べ物しててこの「地形で解く日本史の謎」に行き当たりました。
シンクロですね。
私も予々地形が気になりマップで海抜を確認したりしてました。
過去の河川付け替えや埋め立てで全く様相変わってるところも多くこれは現地製図ではわからない。
気候や地形はとても大きな影響を与えると思ってました。

ulalaさんのブログには、古地図や昔の地形図がよくアップされていますね。たしかに現在の地図では理解できなくても、当時の地形を考えれば納得いくことがたくさんあります。

とくに河川は影響大ですね。昔は船がメインの交通手段だったんですから。気候や風土の影響も重要です。モンゴル軍はやぶ蚊に参ったとか。
大平原とごちゃごちゃと狭い湿地では、そこに暮らす人々の常識自体が違うでしょう。

歴史にはさまざまな要素が織り込まれているんですね。面白いです。

この説に納得です。新潟県でも親不知が断絶して冨山からの京文化は入っていませんし、東北への道は長岡・栃尾・只見経由で会津からのルートですし、昔の地形や交通での史跡の残り方を見ると、現在の交通。文化交流のルートの違いに驚かされます。

日本列島は急峻な山岳地帯が多いので、距離的の近さと文化の伝播がイコールとなりませんね。
糸魚川のヒスイが、日本各地の縄文時代の遺跡や古墳から発掘されていますから、船を使った交流は想像以上に盛んだったようですが。
今の常識ではわからなくても、古代の遺跡や地形から納得できることが沢山ありますね。

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