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2008/06/23

鬱の力

旅の目的は人それぞれ、目いっぱい楽しもうという人もいれば、失意の旅に出る
人もいる。楽しむ旅は「どうぞご自由に」と言うしかないが、失意の旅となると、
余計なお世話と言われそうだが、オススメしたくなる場所がある。

そのひとつが「ポルトガル」だ。

Photo

かなり前になるが、ポルトガルを旅行中に「会社をリストラされたら妻からも
離婚を言い渡された」という40歳くらいの男性にあった。
彼はリストラよりも妻との離婚にショックを受けていて、

「リストラされる少し前に、妻と妻の母の希望でヨーロッパ旅行をしたんです。
そのためにお金もエネルギーも使ったんですよ。二人とも大喜びだったのに、
会社をリストラされたら手の裏を返したように離婚ですからねぇ」

と、すっかり人間不信に陥っていた。

彼は「ポルトガルは他のヨーロッパ諸国と違う」という大学の恩師の言葉を思い
出し、ふらふらと計画も立てずにやってきたのだという。そしてポルトガルは
それなりに彼を癒してくれたようだ。美味しい食事と美味しいワインを味わって
旅を続けるうちに、気持も少しずつ落ち着いてきたらしい。

Photo_2

「でもモノは考えようよ」と、私は他人事なので無責任に言った。
「リストラされたからと離婚を言ってくる女性なんて、打算的な人なんだから、
このまま一緒にいたとしても、いずれは破綻するに決まっているわ。そんな人と
慰謝料もなしに別れられたんだから、むしろラッキーだったんじゃない」

「そう言われれば、そんな気がしてくるなぁ」と男性は、少しばかり思考を転換
したようだった。

話は変わるが、最近の日本社会は、秋葉原の無差別殺人事件や10年連続
自殺者が3万人超など、暗い話が多い。
自殺の最大原因はうつ病といわれているが、「鬱の力」という本によると
(五木寛之&香山リカの対談集)「うつ病」と「鬱な気分」は分けて考えなければ
ならないという。誰だって失業したり失恋したりしたら、気持が落ち込むのだから。

この本のなかで印象的だったのが、「自分よりさらに境遇の悪い人を見て、自分は
まだまだ恵まれているんだ、ありがたい、と思えるのは、とても高い次元の精神
機能だ」という香山リカの言葉だ。

人の不幸で癒されるなんて何だか後ろめたい気もするが、自分よりもっと辛い立場
の人はごまんといるのだから、自分はまだ恵まれているほうだと心に余裕が持つ
ことが大事なんだと思う。

五木寛之によると、今の日本は「鬱の時代」に入っているので、「鬱」のままに生きる
べきなのだとか。

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