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2005/12/04

ローマでカラヴァッジョ(3)

「ドーリア・パンフィーリ美術館」は元貴族の大邸宅で、その一部を美術館として
公開している。コルソ通りに面していて、トレビの泉からも近く、とにかく便利な
場所にある。

もちろん昔からこの場所にあったのだが、カラヴァッジョを知るまでは、この
邸宅には関心がなかった。でもこの美術館のウリがカラヴァッジョ三部作と知って
から、とにかく一度行かなくてはと思っていた。

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邸宅は都会の中心地にあって建築物に囲まれているので、どこからどこまでが
貴族の館なのか分からない。美術館の入り口はコルソ通りでなく、裏手の小さい
広場側にある。近くにこんな泉があった。ローマは泉の多い都市だ。

ガイドブックを見ると、部屋が約1000室、中庭が5つ、玄関広間が3つという広大は
お屋敷のようだが、見る事のできる部屋はほんの一部だけ。

2階が入口でチケットもそこで買う。入るとき英語の音声ガイドを貸すと言われ
たが、聞くだけで疲れそうなので断った。でも後で後悔することになるのだが。

と言うのも、絵画の多くは廊下に並んでいるのだが、その絵を説明する表示が
ない。音声ガイドの番号がふってあるだけなのだ。

もっともカラヴァッジョとかラファエロの絵画は部屋の中にあり、ちゃんと説明文
もあった。この美術館も空いていて、この部屋にあるカラヴァッジョの「エジプト
への逃避途上の休息」と「マグダラのマリア」の2作品を、ためつすがめつ眺める
ことが出来た。

特に「エジプトへ~~」の若いマリアに抱かれた幼子キリストが愛らしく、出来る
ことなら抱きしめてみたいと思わせるような赤ちゃんで、いつまでも見つめていた
くなるのだった。
カラヴァッジョが描く聖母マリアとキリストは、ラファエロの聖母のような気高い
印象ではなく、どこにでもいる若い女性とその子供のようだ。
あの乱暴なカラヴァッジョが、どうしてこんなに無垢な柔らかな赤ん坊を描けるの
だろう。天才の脳細胞は複雑だ。

ところで部屋にカラヴァッジョ作品はこの二つしかなかった。、
私は何度も部屋や廊下を行ったりきたりした。この美術館にはカラバッジョの
絵画が3点あるはずなのに、どういう訳かもう一点が見当たらない。

ろくに下調べもしないで来たので、どの絵が見当たらないのか分からなかったが、
カラヴァッジョ作品なら見れば分かると思って、最初からもう一度丹念に見て
歩いた。そしてやっと見つけたのだ。

その絵「洗礼者ヨハネ」は、廊下のすみに、壁を埋めた多くの絵画の中に混じって
かけられていた。音声ガイドの番号がついているだけだったが、見覚えのある絵
なので間違いない。

どうしてこの絵だけこんな場所にあるのかしら。
余りにもあからさまな少年のヌードなので、ちょっと憚られる部分があったの
かな。いろいろ物議をかもすことの多かったカラヴァッジョだが、お固い宗教者
でなくても、この絵はさすがに礼拝堂なんかにはおけないだろう。

私はクスッと笑いながら美術館を後にしたのだった。

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