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2005/02/13

三蔵法師そして無言館

西安の大雁塔は、玄奘三蔵(三蔵法師)がインドから持ち帰った
経典等を保存するために建てられた。

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三蔵法師はもちろん偉大な宗教家なのだが、私はむしろ
冒険家、旅行家としての三蔵法師に惹かれる。

三蔵法師のたどったルートは、ゴビ砂漠にタクラマカン砂漠、
天山山脈を越え、かのバーミヤンを通ってインドに向かうという、
今ツアーで旅行しても相当過酷なものだ。
その旅を馬だけでやり遂げたのだから、心身ともにずば抜けて
タフな人だったのだろう。どんな人物だったのか。

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三蔵法師というと、ドラマ「西遊記」の夏目雅子を思い浮かべて
しまうが、もちろんもっと逞しくて溌剌とした若者だったことは
間違いない。「高僧」という言葉から痩せた年長者をイメージして
しまうが、三蔵が西域への旅に出たのは西暦629年、彼が27歳の
時なのだから。

27歳のチャレンジ精神旺盛な若者。その若者が高僧として崇められ、
行く先々で歓迎されたというのは、ちょっと不思議な気がする。
でも空海が唐に渡ったのは31歳の時だったし、竜馬は33歳で死んだ。
老成した感のある文豪夏目漱石が亡くなったのは50歳の時だ。

人生は長さじゃないのね~。

私なんか間延びした人生を過ごしているとつくづく思う。
週刊誌か何かで「成人式を30歳に!」という記事を見たが、確かに
人生が長くなった分だけ濃度が薄まったと言えるのかも知れない。

今日、東京駅ステーションギャラリーで開催中の「無言館~遺された
絵画展」を見てきた。第二次世界大戦で若い命を落とした無名の
画学生達の絵画を展示している。
長野県上田市にその美術館が完成したと知った時、是非行きたいと
思っていたのだが、機会がなくてそのままになっていた。
今回東京駅で見ることが出来て良かった。

それぞれの絵画には一人一人の人間のドラマが凝縮されている。
20代でその人生を無理やり終わらされた若者達の悲鳴が聞こえる
ようだ。
もしかしたら、悲鳴と感じたのは私の主観かも知れない。
彼らはそれが運命と達観していたのかも知れない。
でも才能に溢れた彼等が、まるで物のように扱われ、その命を閉じた
事実は余りにも悲しい。何のために生を授けられたのか‥‥。

戦争で死んだ多くの若者達がもし今生きていたら、渋谷センター街で
所在無くたむろしているのだろうか。渋谷センター街で日がな一日たむろ
している若者達が、もし彼等の祖父母の時代に生まれていたら、人生を
深く見つめる人になっていたのだろうか。

間違いなく言えることは、無名の画学生が残した絵画が、多くの人々の
心を揺さぶり感動を与えたということだ。

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コメント

私も三蔵法師というと夏目雅子をイメージしてしまいます。
般若心経を中国語に訳した人でもあるんですね。

nori_992-07さん、コメント有難うございます。
私は三蔵法師が旅で出たとき27歳ということにビックリしました。
どんな青年だったんでしょうね~。
頭脳明晰で、あの過酷な旅をやってのけるんですから体力もあって、しかも行動力と慈愛に満ちていて‥‥となると、ちょっと想像できません。まあ、だからこそ天才なんですけど。
外見は意外と夏目雅子風の優男だったかも知れませんね。

最近のトルファン
今年のトルファンは特に寒かったようです。新疆の観光都市として知られるトルファン(吐魯番)には、あの西遊記の孫悟空で有名な火焔山がある。夏には40度を越える灼熱の場所だが、その火焔山のトユク(吐峪溝)でこの冬、あまりの気温の低下で流れ落ちる滝が凍結し、見事な氷の瀑布となったという。火焔山を刻む渓谷にはベゼクリクなど有名な石窟寺院があるが、トユクにもまた見事な石窟壁画寺院がある。

matuda さん、こんにちは。
シルクロードの村や町に行きたいのですが、交通事情が良くないので、なかなか踏み切れません。過酷な自然の砂漠にある遺跡を見学したいのですが‥‥。

中国は広大な国ですし、地方によって文化も多様なので、つかみどころがないですね。
matudaさんのお気に入りはどちらでしょうか?

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