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2005/02/05

イスタンブール夜景

アテネの空港でさんざん待たされて、ようやくトルコ航空機がイスタンブールに
向かったのは、予定より数時間も後だった。貧乏航空会社の便は離陸が
後回しにされると聞いたことがあるが、ヨーロッパ各国の飛行機がどんどん
発っていくのに、トルコ航空機はいつまでたってもディレイのまま。
イライラしたり情けなくなったり(何も私が情けなくなることないが)もう何でも
いいやと投げやりな気持ちになった頃、やっとチェックインが始まった。

もっともアテネとイスタンブールはすぐ近くなので離陸したら早い。
乾パンみたいな機内食をかじっているうちに、あっという間にイスタンブールに
到着した。

初めてのイスタンブール‥‥ホテルは予約してあったが、どうやってそこ迄
行こうか。迷ったすえ空港前に停まっていた市内行きのバスを利用すること
にした。私はタクシーが嫌いなのだ。

でもこの選択は失敗だった。バスを終点で降りた私は、途中から振り出した
雨の中スーツケースを引きずりながらウロウロと歩き廻るハメになったのだ。
ガラタ橋近くの高層ホテルだからすぐ分かると思っていたのに、辺りは暗く
坂道だらけでタクシーもつかまらない‥‥、本当に泣きたい気持だった。
ホテルにたどり着いたとき私はスッカリ濡れネズミで、疲れ果てて、お風呂に
入って体を暖めるのがやっとだった。食事をする元気もない。もう今日はこの
まま寝てしまおうと思った。

今にして思えば、その時そのままベッドにもぐり込んでいたら、我が旅歴中
トップクラスの感動を逃していたかも知れない。

哀れな旅人に(←私のこと‥‥^^;)神様が幸運をプレゼントしてくれたのだろう
か、ベッドに入る前にふと何気なく窓際のカーテンを開けた私は、その瞬間
全身全霊が凍りつくような衝撃を受けた。

これは、いったい、何という光景なのだ。

目の前に広がる黒々とした海峡とその向こうに広がる旧市街の光の波、
左手にはガラタ橋の明かりが点々と延びている。

isutanbuls
(左に見えるのがガラタ橋)
istanbul2-s

私が書くと平凡なイメージになってしまうが、とにかくその夜景を目に
した瞬間、重くのしかかっていた疲れがあっという間に消えてしまった
ほどなのだ。

こうなるとゲンキンなもので、やにわに空腹感が蘇ってきた。
寝るのはやめにしてルームサービスでスパゲティとワインを注文し、
テーブルと椅子を広い全面ガラスの窓際に運んで、夜景を眺めながらの
ディナーとなった。

このイスタンブール夜景はクスコ(ペルー)の夜景とともに、私が見た
いくつかの夜景の中でも飛びぬけて印象深いものとなった。

この旅の後だいぶ経ってから、夕刊紙で五木寛之がイスタンブールに
ついて書いたエッセイを読んだ。
(五木寛之「世界漂流」の中のイスタンブール小景)

五木寛之も私と同じ頃このホテルに泊まり、予期しなかった夜景を
目の当たりにし、私と同じ驚きを感じていたのだ。

でも感じたことは同じでも文章表現力は月とすっぽん以上に違うので、
このエッセイを読んだとき「これで私の感動を他の人にも分かって貰える」と
嬉しかった。

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コメント

こんばんは。
アスワドです。

イスタンブルは美しい街ですね。
ウズベキスタン旅行中に会ったオーストリア人旅行者が、
「これまでみてきたなかでのベスト3が、イスタンブル、サマルカンド、バンクーバーだ」と行ってました。
サマルカンドに関してはどうかなあ、という気もしなくもないですが、イスタンブルは同意します。

アスワドさん、こんにちは。

>「これまでみてきたなかでのベスト3が、イスタ>ンブル、サマルカンド、バンクーバーだ

バンクーバーというのが意外ですね。カナディアンロッキーの麓だから、自然が美しいのかしら。

ただ美しい風景と美しい夜景ではちょっとニュアンスが違うような気がします。夜景の方は主観によるところが大きいような‥‥。それから人間のぬくもりというか、人間の営みの気配を感じます。

美しい風景といったら何処かな~?

アスワドさんは余りオススメじゃないようですが、私はサマルカンドなんか行ってみたいわ。


こんばんは。

たぶん、そのオーストリアの人たちが言ってたニュアンスは、「美しい夜景」とおっしゃったときのニュアンスに近いと思います。

ウズベキスタンには、ほかにも、ブハラという、サマルカンド以上に昔の風情が残った街がありますが、そこは、よくもわるくも観光用に保存されて、観光産業に依存した街でした。サマルカンドは、歴史的な建物などが、集中というよりは点在しているぶん、活気があって、自由な雰囲気が少しは感じられました。

話していて、そういうニュアンスがわかったから、たぶんバンクーバーも、いろんな民族が住んでいて、独特な雰囲気をかもしだしているんだろうと思います。

イスタンブルは、やはり世界にただひとつの街、千年の帝都、ううんなんといったらいいんでしょう。
おもいっきり俗っぽくて、ぼったくり無制限でもあるんだが。

アスワドさん、こんばんは。

>千年の帝都、ううんなんといったらいいんでしょ>う。
>おもいっきり俗っぽくて、ぼったくり無制限でも>あるんだが。

あはは(^o^)
宵闇に閉ざされたイスタンブールは、死せる千年の帝都。
でもお日様が上がれば、活気みなぎるぼったくり天国。
それにしても、イスタンブールは、何であんなに日本語の上手い人が(子供も)多いんでしょうね。

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